i.
Chapter One
はじまりの音
「初音(はつね)」とは、その年に初めて聞く音。
特に、鶯(うぐいす)の初鳴きを指し、春の訪れや新しい始まりを象徴する言葉。
そんな名前を持って生まれた私は、両親が音楽家という環境の中で、
3歳からピアノ、7歳からフルートを始めました。
初めて音が出た時の感動は、今でも忘れられません。
覚えたての指で童謡を吹いてみたり、披露してみたり楽しかったです。
気がつけば、遊ぶ時間よりも練習の時間の方が長い毎日。
学校から帰れば楽器、休日も楽器。
大変だったけれど、極めるには必要な時間でした。
「上手くなること」が、当たり前のように日常にある環境でした。