Hatsune 田中 初音 ← back to home

A Letter from Hatsune

初音というが、
誰かのになるまで

〜 フルート奏者 田中初音の、いまの素直な気持ちを綴りました 〜

words by 田中 初音

i.

Chapter One

はじまりの音

初音(はつね)」とは、その年に初めて聞く音。
特に、鶯(うぐいす)の初鳴きを指し、春の訪れや新しい始まりを象徴する言葉。

そんな名前を持って生まれた私は、両親が音楽家という環境の中で、
3歳からピアノ、7歳からフルートを始めました。

初めて音が出た時の感動は、今でも忘れられません。

覚えたての指で童謡を吹いてみたり、披露してみたり楽しかったです。

気がつけば、遊ぶ時間よりも練習の時間の方が長い毎日。
学校から帰れば楽器、休日も楽器。

大変だったけれど、極めるには必要な時間でした。
「上手くなること」が、当たり前のように日常にある環境でした。

ii.

Chapter Two

音の中での孤独

中学・高校に進むにつれて、周りとの距離を感じるようになりました。
友達の話題についていけず、気づけば孤立していて……

コンクールでの受賞は増えていったけれど、
その分だけ練習量も増え、学校ではただ静かに過ごすだけの日々でした。

レッスンや本番で学校を休むこともあり、
理解してくれる人はいないんだ」と思うように。

高校生の時、グループレッスンで大勢の前で言われた

「お前は駄目だ」

という一言は深く心に残って、
そこから、自信というものがどんどん分からなくなっていきました。

iii.

Chapter Three

それでも続けた理由

田中初音 — ステージでのフルート演奏
それでも、音楽を諦めきれず

大学は志望校に届かず、二浪

アンブシュア(口の形)が壊れ、一時は音が出なくなりましたが
それでも音楽を諦めきれず、第2志望の大学に首席で入学しました。

順調に見える道の中で、人間関係に悩むことも。
心無い言葉も沢山。

それでも私は、音楽を極めることだけに集中しました。

だけど——
どれだけ練習しても、どれだけコンクールを受けても、
自分自身の本当の表現ができない場所での自信はつかず、
本番では空気に飲まれてしまう。

「賞を取れなければ、
この世界では生きていけない」

そう信じていた私は、
このまま続けるべきか、いつしか本気で悩んでいました。

iv.

Chapter Four

出逢いが変えたもの

大学院1年生の冬。
心も限界に近づいていた時、ひとつの出逢いがありました。

同じ大学出身のフルーティストの方からのフォロー。
そこから目にした「コロム」という存在。

直感的に気になり、フォローしたことをきっかけにスカウトを受けました。

面談で言われた言葉は、衝撃的だった。

「ファンを付けること。
音楽で食べていくのに、
クオリティは関係ない」

それまでの価値観が、一瞬で揺ぎ崩れ落ち、
悔しさも、怒りも生まれました。

でも同時に、「本当かもしれない」とも思い
一度信じて、やってみようと

強く決めました。

v.

Chapter Five

私が、私でいられる場所

田中初音 — coromでのライブ配信中の様子
corom — 私が、私でいられる場所

コロムに出逢って、私は心が大きく変わりました。

「1位になれないから誰からも求められていない」と諦めかけた私の音は

私だからこそ寄り添える音」へと変化していき

「こうしなければならない」ではなく、
「こうしてみたい」と思えるように大きく成長していきました。

「音色と雰囲気がとっても癒される」「いつも演奏してくれてありがとう」

と暖かい声を沢山頂くようになって、とても感謝でいっぱいです。

私の代わりなんていくらでもいる、続ける資格はないと思っていた私から

自分の音で、誰かを癒したい。広く届けたい。
そんな気持ちが、自然と生まれるようになっていきました。

少しずつ行動して、小さな成功体験を積み重ねていく中で、
失敗しても大丈夫だと思えるようにも。

仲間がいて、応援してくれる人がいる。
それが、何よりの支えでした。

気づけば、大切な一曲『私が見る景色』も生まれました。

もしあの時、出逢っていなければ——
私はもう、音楽を続けていなかったかもしれない。

『私が見る景色』 / 森崎雅也

vi.

Chapter Six

これからの私

これからは、自分の音にしっかり自信を持って、
一人ひとりの心に灯りを届けていきたい。

陽だまりのような、あたたかい音を。

そして、これまで怖かった大きなステージにも、
今なら堂々と立てる気がしています。

変わった姿を、見てほしい。

人は、ここまで変われるということを証明したい。

そして何より、
ここまで支えてくれた方々に、ステージで恩返しがしたいです。

vii.

Chapter Seven

はっちゃん頑張れプロジェクト

頑張れ!! はっちゃんと1年間夢を叶える大挑戦!! — 200枚完売チャレンジ/Zepp東京/ソロリサイタル/オリジナル曲CD
頑張れ!! はっちゃんと1年間夢を叶える大挑戦

この1年で掲げた挑戦。

それは、弱かった自分を覆し、
変われる」ということを証明するプロジェクト。

強く、優しく、ふわふわと。

Zepp東京、ソロリサイタル、CD発売、そしてその先へ。

私の音と想いを、この世界に残していきたい。

まずは大きな壁、10月のZepp東京(コロム)に出演するために

6/16(火)21:00〜22:00 200枚完売チャレンジに挑んでいます。

viii.

Chapter Eight

あなたへ

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。

もし少しでも、
私の音を聴いてみたいと思っていただけたら。

もし少しでも、
この挑戦を応援したいと思っていただけたら。

どうか、力を貸してください。

200枚完売という目標に向かって、今も走っています。

このステージを、
あなたと一緒に満席にしたいです。

そしてその景色を、
一緒に見に行けたら嬉しいです。

この音を、
誰かの春に変えていけるように。

どうか、見届けてください。

Hatsune田中 初音

Profile

田中 初音 / Hatsune Tanaka

福岡県出身。7歳より父の手ほどきによりフルートを始める。

第67回 全日本学生音楽コンクール 北九州大会 1位/全国大会 入選、第28回 日本クラシック音楽コンクール 全国大会 4位(最高位)、その他多数のコンクールで受賞。第25回 浜松国際管楽器アカデミーフェスティバルにてフィリップ・ピエルロ氏のマスタークラスを受講。

令和元年 福井直秋記念給費奨学生(首席入学・全額免除)。2021年、ニューストリームコンサート44に出演。

これまでに 北崎ひろみ、萩原貴子、高木綾子、室内楽を 山本正治氏に師事。武蔵野音楽大学音楽研究科修士課程ヴィルトゥオーゾコース修了。大学院 成績優秀者による選抜演奏会に出演。

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